色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

高校時代に仲良しだった男女5人組のうち、多崎つくる以外の4人は名前に色が入っており、お互いを色で呼び合ったりするなどしていたことから、つくるは疎外感を感じることもあった。高校を卒業してもしばらく5人で集まっては遊んだりしていたある日、突然4人から敬遠されるようになったつくるは原因を追究することもなく、心と記憶に蓋をして社会人として働いていた。そのとき、心を惹かれていた沙羅からつくるの心は問題を抱えていると告げられ、遠ざけていた4人に会うよう提案される。つくるが離れた結果、他の4人もバラバラになっていたこともあり、一人ひとりに会って話をしていくつくるは、なぜ敬遠されたのか、シロに隠された秘密を知っていくことになる。

 

・沙羅とつくるのその後

クロに会いに行く前、沙羅が他の男と手をつないで、つくるといるときよりも楽しそうな表情を浮かべて歩いていく姿を目撃してしまった。そのままクロに会いに行き、帰ってきてから沙羅と会う約束をして物語が終わった。

結論から言うとどちらの可能性もあると考えられる。沙羅はつくるにネクタイをプレゼントしたり、つくるの心の問題を取り除こうと4人の住所等を調べ上げたり、飛行機の手配をしたりと仕事が忙しい中つくるのために動いていた姿を見ると、二人が最終両想いで終わるのかと思えた。しかし、最後沙羅が別の男と一緒にいた姿を見たつくるが沙羅にそれとなく他の男の存在をほのめかすと、彼女は即答せず、答えるまでに3日時間が欲しいといったことから、つくるのことは好きであるが、もう一人のことも同じく好きであり、どちらにも求めるものが違うことから一方を選らぶための時間を要求したのだと考えられる。もし圧倒的につくるのことが好きであるか、もしくは嫌いである場合沙羅の口からはすぐに答えを聞くことができたはずである。沙羅を二回目につくるの家に誘ったときも沙羅は行く気になれず断ったことから、単純に男女の関係を欲してつくるとご飯に行っているわけではないことが伺える。これらのことからどちらの可能性もあると考えられる。

・灰田がどうなったのか

つくるが灰田に射精してしまう夢とも現実ともつかないシーンを見てからしばらくして、灰田は姿をくらました。つくるはときどき灰田の考えていることが把握できず、戸惑いを感じることもあり、灰田がつくるに好意を抱いているのではないかと考えられる。シロへのレイプももしかしたら自分が無意識のうちにしているのではないかと考えてしまうほど、現実と夢の区別があいまいなつくるは灰田が口で受け止めた際も、灰田が自分に対してよからざることをするはずがないと考えていたために、夢であるはずだと決めつけた。灰田は何も言わないつくるに対して自分への興味がないことを悟り、姿を消したのだと考えられる。灰田がそれまで八か月もの間仲良くしていた相手に対して何も言わずに退学、退寮する意味はそのあたりにあると考えるのが妥当である。

・緑川の話の意味

わからないので、教えてほしいです。(笑)

・6本目の指の意味

緑川の演奏時に取り出す布袋の中身が指であった可能性がある。駅に残されていたホルマリン漬けの指は緑川ノ残したものかもしれない。

これもわからないので教えてほしいです。